・ファーストアプローチのタイミングがつかめない!
・何度やってもリアクションが薄い!
そんなお悩みにお答えします。
このようなお悩みがある方は一生懸命ファーストアプローチにトライしている証拠ですね。
私も同じような悩みを感じていました。
結論としてファーストアプローチはリアクションが無くて当たり前。
苦手な方はお声掛けのタイミングとお客様の反応を見れば難しくありません。
なぜお客様にお声掛けするのか意味を考えれば悩みはなくなります。
まず覚えておいて欲しいことは、もし最初のアプローチに対してリアクションが無くても、あなたから話しかけられたくないと感じているわけではないという事です。
この記事を読めばファーストアプローチに対する考え方や具体的なお声掛けの流れをしっかりと理解する事が出来ます。
何をお客様に伝えたいのかを自問自答する事が重要です。
詳しくポイントと注意点を見ていきましょう!
接客の流れは、STEP.0挨拶、STEP.1動的待機を最初に読んで見てください。
この記事はファーストアプローチが上手くいかない方や苦手な方に向けたお話です。
STEP.2ファーストアプローチの続きです。
この記事の執筆者

10年以上接客業で働き、アパレル、美容関係、洋菓子、医薬品など様々なアイテムを扱ってきた経験があります。
販売キャンペーンで表彰を受けるほどの実力を身に着けてきた知識を活かし初心者に向けての接客のコツやポイントをお伝えします。
- ファーストアプローチで気を付ける事とは?
- 一度離れるべきかの判断基準とは?
- 言わないほうがいいフレーズ
ファーストアプローチで気を付ける事
ファーストアプローチが苦手な方は「いつ」「どのように」「何を」したらいいのかわからないのが原因だと思います。
まだ早いかな?何を言ったらいいの?と考えているうちに帰られてしまったり、
他のスタッフが声をかけてしまったりしてしまいませんか?
そんな結果が続くと落ち込んでしまったり、時には先輩方から注意をされてしまい余計にお声掛けが怖くなってしまいどんどんファーストアプローチが苦手になってしまいますよね?
まずは基本的に注意すべき点をお伝えします。
タイミングと声掛けの位置と距離感
一番最初の気を付けるポイントは「お客様にお声掛けするタイミング」です。
お客様が来店しご店内を見て回っている際に、
お声掛けする目安はお客様が「何か商品の前で立ち止まっている」「手に取ってみている」「じっと見ている」
時がベストタイミングです。
ポイントはこの時にすぐにお客様のもとに行かない事です。
「お客様が商品を手に取っている!よし、行こう!」と速攻でお客様のもとに行ってしまうと
「あれ?何を言えばいいんだ?」と頭が真っ白になってしまいます。
お客様に声を掛けたものの、何を言えばいいのか浮かばす「よろしければ鏡で合わせてください」のようなありきたりな事しか言えずにお客様が帰られてしまう、そんな経験ありませんか?
ポイントは声を掛ける前に深呼吸をしましょう!
特に初心者や苦手な人は心を落ち着けるのにも効果的です。
自分の心に余裕が出来ますし、何を言おうか考える時間をつくれます。
次に、「お声掛けの位置と距離感」です。
お声掛けの位置は右斜め前からお声掛けします。脳科学など様々な理由から右斜め前が基本と言われています。
ただ什器の関係もあると思うので斜め前からという点だけ意識してください。
後ろから行くとびっくりされてしまいます。
横からでもいいですが、人間の視界的に見えるギリギリのラインになりますので、警戒される可能性が少しあります。
次に距離ですが、人間が不快に感じないパーソナルスペースを意識して行う必要がございます。
具体的には両手を広げた程度の距離感がいいと思います。
もしその距離感でお客様が後ろに下がったり、持っているバッグなどで少しガードするような行動をとられた場合、
お客様にとって近いと感じている証拠です。
リアクションが良ければ少しだけ近づき、アプローチを続けます。
売り文句をつくる
内容で重要なポイントが「何を言ってお声掛けするか」です。
まずは挨拶です。
「こんにちは」もしくは「いらっしゃいませ」などの言葉です。
この言葉をかけてリアクションが良ければ考えていた言葉を続けます。
初心者の方で何を言えばいいか考えつかない場合は定番のフレーズを考えておきましょう。
扱うアイテムによって内容が変わってくると思うので先輩方の言葉から言えそうなセリフを1つ真似するとか
「かわいいですよね」「暑いですね」「お気軽にお試しください」など簡単な言葉をストックしておくといいです。
お客様から一度離れる戦略
そして最後は「ファーストアプローチの後は一度お客様から離れる前提」でお声掛けするという事です。
この考えを持っていると、無視されてもどうせ一度離れるしと気楽にお声掛けできませんか?
ファーストアプローチはお客様に来店のお礼を伝え関係を築くためのご挨拶です。
お声掛けして、「ゆっくりご覧ください」や「お手伝いできることがあればお気軽にお声掛けください」と伝える前提で
お声掛けすることでリアクションが薄かった時に焦らなくて済みます。
話を続ける?一度離れる?その判断基準
ファーストアプローチですぐ一度身を引くか、そのままお話を続けるかはお客様のリアクションによって変わります。
具体的にどのようなリアクションで判断するのかお話してきます。
お話を続ける判断材料
一番わかりやすいのは、挨拶を返してくださった場合です。
挨拶を返してくださる方はある程度店員からの発言に耳を傾ける準備が出来ている状態なので、
興味を持っていそうなアイテムなどに対して情報をお伝えする事でその後のアイテム紹介などにスムーズに進むことが出来ます。
挨拶した際に、「お客様から話しかけてくださった」場合は購入への意思が高いと見受けられます。
恐らく内容で多いのは、「何かを探している」や「商品についての詳細」を聞かれると思います。
この場合はしっかりと商品紹介をしてください。
今まで紹介した例よりはあまりの警戒心は低くないですが、挨拶などをした際にお辞儀を返してくださったり、こちらの顔を見てくださる場合も比較的好印象です。
ただあまり積極的に接客を受けたくないけど、挨拶は礼儀として返してくださっている場合などもあるので、
お客様の表情や声の大きさ、トーンで判断する必要があります。
慣れないうちは「何かあればお声掛けください」と離れて少し様子を見た方がいいと思います。
一度離れる判断材料
無視をされた場合は、「ごゆっくりご覧ください」と様子を見るようにしてください。
邪魔をされたくない、ゆっくり自分で選びたいという考えのお客様かもしれないので、
自分の視界にいれつつ何かあればすぐにお声掛けできるように待機をしてください。
最初無視をされてしまった場合でもこの後に続くセカンドアプローチは行うようにしてください。
このセカンドアプローチに続く待機の時間でどれだけお客様のニーズを把握できるかで
次のアプローチの質が大きく変わります。
目を見てくださらない場合や目を逸らされた場合は、
売りつけられるかも知れない、あまり話しかけられたくないという警戒心が強い場合が多いです。
この場合も一旦距離を置き様子を見るようにしてください。
こういったお客様は1人でじっくり悩みたい方や長時間アイテムを比べたりする方も多いです。
タイミングを見ながらフォローやお手伝いが出来るように「何に悩んでいるのか?」「何に興味を持っているのか?」
と考えながら待機をしてください。
声をかけた後に、違う場所に移動されたりお店の出入り口に移動されるパターンです。
この場合まだ店内やアイテムを見たいという気持ちはあるものの、これ以上声をかけられたくないという心理の方が多い印象です。
ここで更にお声掛けしてしまうとストレスを感じ退店されてしまい可能性が高くなるので少しお客様から距離を取って待機してください。
近くにいるだけでも見られていると感じてしまうこともあるので
「ゆっくりご覧ください」と一言お声かけて離れてしまって大丈夫でしょう。
「何かお探しですか?」などのお言葉をかけた際に「大丈夫です」や「ただ見ているだけです」の様な返答が帰ってきた場合は、素直に「何かあればお声掛けください」と離れてしまって大丈夫です。
ちょっと覗いて直ぐに退店する気持ちだったり、何かを説明されるのを嫌がられる、もしくは既に買う物が決まっている場合も多いのでお声がかかるまでは無理にお声掛けするのは控えた方が無難です。
言ってはいけないフレーズ
ファーストアプローチで控えた方がいいフレーズがあります。
- お安いですよね
- セールなんです
- 人気なんです
- 最後の1点です
などのフレーズです。
値段に関しての発言はすぐにしない
割引があるなどのお得に購入いただけるポイントがあったとしても最初にお話しするのは控えた方がいいでしょう。
お客様は別に安いから購入するわけではありません。
あくまでもその商品を気に入り使用したいと思っていただいたからです。
セカンドアプローチや商品のご紹介の段階であれば購入のきっかけになるのでその際にお伝えしましょう。
「人気なんです」や「最後の1点」は雑談が盛り上がってから発言する
この発言に関しては時と場合によってOKな場合もあります。
例えばお客様が来店されて一直線で人気アイテムを手に取った場合は、元々情報を知っていたり欲しくて見に来た場合も多いです。
例えば、下記のような流れです。
お客様が来店し一直線にある商品のもとに向かいを手に取る



「こんにちは!かわいいですよね。
○○がポイントで当店でも人気なんですよ!」
「かわいいですよね。雑誌で見て気になっていたんです」
その商品を買う意思が強い方だと返事を頂けると思います。



「そうなんです。雑誌で見かけたという方も多くご来店頂いて、入荷するたびに早くに完売してしまうんですよ」
基本的に値段に関してや人気商品というのはお客様のニーズをある程度把握し、関係性を築いてきた段階でお話したほうがいいです。
ですが、このように話が続いて盛り上がってきたタイミングであれば、お値段や在庫数に関して少し触れても問題ないと思います。
間違っても話しかけた直後に
- 「今すごい人気なので皆さん購入されるんですよ」
- 「お安いですし、レジで追加の割引も適用されるんですよ」
などと言わないように注意してください。
お客様は別に高いから買わない、安いから買うわけでもないし
皆が買っている人気商品だから買う訳でもないですよね。
「高額だから」の様な発言も
「私には買えないと思っているの?」ととらえられてしまう可能性もあります。
簡単に値段の発言をするのは控えてください。
比較的早くに値段のお話をするのはこのような場合です。
うーん、持っていない色だし挑戦してみようかな・・・
あ、意外に安いんですね?



「そうなんです。比較的手を出しやすい価格帯ですよね。さらに今セールを行っていましてレジにて10%の割引でお得にご購入いただけるんです。」
このようにお客様から値段や在庫に関しての発言があれば、割引や最後の1点などポイントをお客様に伝えるベストタイミングです。
「なぜお客様にアプローチしたいのか?」理由を考えて声を掛ける
今回はファーストアプローチが苦手な方に向けたお話をしました。
大切なのはお声掛けするときの気持ちです。
なぜお客様にお声掛けしたいのでしょうか?
教えて差し上げたいことがあるから?悩んでいそうで相談に乗りたいから?
声を掛けないと上司から怒られるから?
売りたいからと思いながらお声掛けすると、その思いや考えはなぜかお客様に伝わってしまいます。
「そんなわけない」と思うかもしれませんが、やはり表情や言葉の端々に購入へ導こうとする空気感が出てしまうようです。
もしタイミングが早くて帰られてしまったり、うまくお話が出来なかったり悩んでしまうかもしれませんがしっかりとお客様の事を考えてお声掛けしていれば、また接客を行える機会が来ます。
この次にファーストアプローチの後の「ウォッチング」に関してお話します。
ウォッチングで行う事と意味を理解すればよりファーストアプローチにすべきことや気を付ける事が理解できると思います。
ファーストアプローチは何度も挑戦する事が大事なので怖がらずトライしてください!
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